引用元: 「【因縁】家系にまつわるオカルト21代目【遺伝】」より
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1318514155/
949: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 13:03:35.27 ID:xOE3aK9R0
長くなりますが、書き込みさせていただきます。

私は友人の間では「幽霊避け」扱いされています。
行ったら絶対何かある!と言われているような心霊スポット巡りに
私が同行すると、何も起こらない。
自殺者が出た部屋に入居した友人が霊現象で悩まされてた時も、
私が泊まりに行ったら、それ以降霊現象はぴたりと止みました。
オカルト好きな友人からは「よっぽど強い守護霊がいるんだね!」と
言われますが、私の後ろにいるのは守護霊というよりも、怨霊に近い
存在じゃないかと思ってます。
そういうモノに守られてるのかな?と自覚したのは、子供の頃です。

950: 949 2012/02/04(土) 13:04:18.37 ID:xOE3aK9R0
当時小学四年生だった私は、二歳上の兄と一緒に、母方の祖父母の家に
遊びに行きました。
毎年夏休みの間、お盆前後の一週間から十日近く滞在することになっていました。
いつもは母と一緒に行くんですが、その夏は初めて子供だけで新幹線に
乗ったということもあり、よく覚えています。
祖父母はずっとその土地に住んでいたのですが、なんとなく近所とは
付き合いが薄い感じで、私と兄は身内以外の同年代の子と遊ぶということも
ありませんでした。
かといって差別されているような雰囲気でもなく、どちらかといえば敬意を
払われていたように思います。
祖父の地元では盆祭の時、神社の境内で神楽舞のようなものを奉納するのですが、
太刀を持って魔物を追い払うといった役割の舞い手は、常に祖父の一族の誰かが
務めていました。

951: 949 2012/02/04(土) 13:04:48.91 ID:xOE3aK9R0
その夏も例年通り、神社で神楽舞が行われることになりました。
この年の舞い手に選ばれたのは兄で、舞いを覚えるため、子供達だけ先に田舎へ
向かったのです。
ちなみにこの時、兄だけでなく私も舞いを覚えさせられました。
兄は退屈な田舎で舞いの練習をさせられるのが嫌でたまらず、しょっちゅう
従兄弟達と抜け出してはさぼっていました。
それでもなんとか、祭までには一通り舞えるようになっていたようです。
祭の当日、太刀を持つメインの舞い手は、朝から神社の拝殿にこもらなければ
ならないというしきたりがありました。
兄は最初大人しく拝殿にこもるふりをしていたのですが、大人達の隙を見て
私を身代わりに拝殿に押し込め、従兄弟と一緒に出かけてしまいました。

952: 949 2012/02/04(土) 13:07:07.75 ID:xOE3aK9R0
祖父の田舎には「絶対に足を踏み入れてはいけない山」があったのですが、
兄と従兄弟達はその山へと向かったそうです。
祭の時なら大人達は忙しくて気がつかないだろう、と考えた兄達は、
神社の裏手から伸びる山道をつたい、禁足地とされた山へと足を踏み入れました。
兄の話によると、その山へと入る山道にはぼろぼろの鳥居があって、道を
塞ぐように注連縄が張ってあったそうです。
鳥居はぼろぼろなのに注連縄は新しく、定期的に誰かが取り換えているように
見えた、とのことでした。

悪ガキだった兄達はその注連縄を越えて、山へと入りました。
奥へと進むに従って、真夏とは思えないほど気温が下がり、なんだか
生臭いような、吐き気を催す匂いが鼻をついたそうです。
誰からともなく「帰ろう」と言いだした頃には、少し開けた場所へと
出ていました。
そこには大きな岩があり、その岩にも注連縄が巻きつけてあったそうです。
皆がなんとなく黙り込み、怖がっていた中で、リーダー格の中学生の従兄弟が
「山に入った証拠を持って帰ろうぜ!」と言いだし、その注連縄をほどきました。
しかしほどいた注連縄は地面に触れた瞬間、ぐずぐずに朽ちてしまったそうです。
その異様な光景に皆が声をのんでいると、妙な声が聞こえてきました。

953: 949 2012/02/04(土) 13:07:39.31 ID:xOE3aK9R0
最初は怖がった従兄弟の誰かが泣いているのかと思ったそうです。
しかしそれは「んーっ、んーっ」という唸り声で、しかも兄や従兄弟達を囲むように、
周囲から聞こえてきます。
「何か」が唸りながら、木々に紛れて自分達の周囲をぐるぐると回っている。
そのことに気付いた瞬間、兄達はその場から逃げ出しました。
皆必死になって山を下り、注連縄をはった鳥居のところまで逃げてきたのですが、
その時兄が注連縄につまづき、注連縄はたわんでしまったそうです。
兄がほんの一瞬だけ振り返った瞬間、大きく飛び跳ねながら追いかけてくる何かの
姿が見えたそうです。
兄達はそのまま神社に逃げ込み、拝殿へと戻ってきました。
私はというと、兄達を待ちくたびれて居眠りしており、戻ってきた時に
パニックを起こして泣いている従兄弟を見て、ただ驚いていました。
この時は外で何があったのか、いくら訪ねても教えてもらえず、私はただ単に、
抜け出したのが大人にばれて怒られたのかくらいに思っていました。
そのまま何事もなかったかのように、再び兄が拝殿にこもったのですが、神楽舞の
直前になって問題が発生しました。

954: 949 2012/02/04(土) 13:08:47.05 ID:xOE3aK9R0
神楽舞の衣装に着替えている時、兄の左足首がひどく腫れていることがわかったのです。
急きょ代役をたてることになり、一緒に練習した私が、舞い手を務めることになりました。
朝まではなんともなかったので、兄は祖父や叔父から「何か悪さでもしたのか」と
問い詰められていました。
しかし兄や従兄弟は抜け出したことを黙っており、大人達も異変に気付いた様子は
ありませんでした。
神楽舞は確か、夕方頃から始まり、最初は女性が数人で踊ったりしていたように思います。
舞の締めはいつも「剣を持った武士が龍のような妖怪を追い払う」踊りで、
クライマックスの頃には周囲にかがり火を焚いて辺りを照らしていました。
武士の舞い手も龍の舞い手(こちらは正月の獅子舞のように、二人一組でした)も、
面をつけるのが決まりでした。
そして舞いが終わった後、武士の舞い手は神社から少し離れた、山の中にある
祠のような場所で一晩過ごすしきたりになっていました。

舞の後、私もしきたりに従い、祠に入りました。
一人きりは怖くてしょうがなかったのですが、外には一応、村の人が二人、
付き添っていてくれました。
時々声をかけてくれたのでそれほど怖い思いはせずに済んだのですが、
三畳ほどの大きさの祠の中で、ろうそくの明かりを頼りに一人でいるのは、
やはりあまりいい気分ではありませんでした。
兄はこれを知っていたので、舞い手を嫌がったのだろうかなどと考えました。
眠くなったら、祠の中でなら眠ってもいいと言われたので、疲れていた私は
そのうちぐっすりと寝入ってしまいました。
しかし寝入ってどれぐらい経った頃かわかりませんが、外からものすごい
悲鳴が聞こえてきて、そこで目が覚めました。

955: 949 2012/02/04(土) 13:23:32.55 ID:vycn9p9c0
ばいばいさるさんされた…

社の外でもかがり火をたいていたはずなのに、それが消えて真っ暗になっています。
ろうそくの火もいつの間にか消えていて、私は外にいる村の人の名前を呼んだのですが、
返事がありません。
ただ「んーっ、んーっ」という、唸り声のようなものが聞こえてきます。
村の人が怪我をして唸っているのかと思い、怖くなって、思わず祠の扉を開けました。
すると扉のそばにいた私を突き飛ばすようにして、何かが中に飛び込んできました。
飛び込んできた何かは祠の中をものすごい勢いでぐるぐると回り、やがてぴたりと
止まりました。
この日は満月ではなかったのですが、扉を開けると月明かりでかなりはっきり
辺りを見ることができました。
そして月明かりが差し込む祠の中に、異様なものが立っていました。
はげ上がった頭に巨大な一つ目、一本足。
そんな化け物が、私のほうを見ていました。

化け物と目があった瞬間、私は悲鳴をあげて祠から飛び出しました。
ただひたすら集落のほうへ逃げようと思ったのですが、辺りが暗いうえに
祠周辺は初めて来た場所なので、どちらに行けばいいのかさっぱりわかりません。
祠の横のほうに細い道が伸びていたので、ただひたすらそちらに向かって、
泣きながら走りだしました。
そのすぐ後ろを、あれが一本足で飛び跳ねながら追いかけてくる気配を感じていました。
やがて少し開けた場所に出たのですが、そこは集落の入り口などではなく、
幾つかの墓が並んだ古い墓地でした。
隠れる場所も、逃げる場所もない。私はあれに捕まってしまうのだと思いました。
それでも少しでも身を隠したくて、一番奥にある墓の裏手に回りこもうと駆け寄った時です。
不意に墓石ががたりと揺れて倒れ、地面に空いた穴から何かが躍り出ました。

956: 949 2012/02/04(土) 13:24:45.40 ID:vycn9p9c0
墓から躍り出たのは、血塗れの刀を下げた鎧武者でした。
肩に矢が刺さっており、兜をかぶっておらず、長い髪を振り乱しています。
私は思わず大声で叫んで腰を抜かしてしまったのですが、鎧武者は私には一瞥もくれず、
刀を下げて私が逃げてきた山道へと向かって駆け出しました。
少し離れた場所で「んんんんんーっ!」という物凄い断末魔がして、それを
聞いた瞬間、気を失ってしまいました。

目を覚ましたのは翌朝でした。
私と付き役の人達が戻ってこないのを不審に思い、神主さんをはじめとする
祭の世話役の人が祠に向かい、そこで異変に気付いたとのことです。
付き役の人達は特に外傷はなかったのですが、起こされるまで気を失っていたそうです。
私は昼前に、古い墓地で叔父に発見されました。
付き役の人達は何があったのか全く覚えておらず、私は泣きながら、昨晩一つ目の
化け物が祠に来て追いかけられたことを大人達に話しました。
すると誰かが「モッケが出たんか」と言い、神主さんが「×××を見てこい!」と、
指示を出しました。
ちなみに、私が隠れようとした墓石は倒れていましたが、地面に穴はあいていませんでした。

957: 949 2012/02/04(土) 13:25:42.43 ID:vycn9p9c0
それから祖父の家に戻され、その日一日、神主さんがずっと私に付き添っていました。
その時に神主さんから、一つ目の化け物について説明を受けました。
一つ目の化け物は、この辺りでは「モッケ」と呼ばれていること。
山の中に棲み、山に入ってきた村人を迷わせ、女を犯し、時には喰っていたこと。
しかしある侍が当時の神主の協力を得て、山の中の岩にモッケを封じたこと。
その岩には注連縄をして、岩に続く道にも鳥居をたてて注連縄をし、立ち入り禁止に
したこと。
今行われている神楽舞は、その一連のエピソードを元にしていること。
正直「嘘だろ」と思ったのですが、さすがに自分が見たものを否定することは
できませんでした。
既に皆様お察しかと思いますが、兄達はそのモッケが封じられていた禁域を
侵してしまったのです。
神主さんが言っていた「×××」というのは、モッケを封じた岩のことでした。
岩を見に行った人の話によると、岩は真っ二つに割れていたそうです。
鳥居の注連縄も緩んでいたので、誰かが侵入したんだ!ということが判り、
大騒ぎになりました。
そこで兄達は黙っていられないと思い、大人達に禁域へと足を踏み入れたことを
打ち明けたそうです。兄達はみっちり叱られていました。
兄の左足が腫れたのはおそらく、注連縄につまづいたからだろうとのことでした。

958: 949 2012/02/04(土) 13:27:18.25 ID:vycn9p9c0
封じていたモッケが放たれた、と青くなる神主さんに、私は墓から飛び出した
鎧武者のことを伝えました。
神主さんは半信半疑といった顔つきでしたが、やがて私を見て
「モッケに追われたのに逃げ切ったという話は、確かに今まで聞いたことがない」
と、呟きました。
神主さんが私に付き添っていたのは、私の体調を心配していただけではなく、
モッケから守るためでもあったそうです。
同系列の神社の、他の神主さんにも協力を仰いで岩を調べたところ、
モッケの気配は綺麗さっぱり消え失せていることがわかったそうです。
肝心の鎧武者についてですが、どうやらこれは私のご先祖様ではないかとのことでした。
祖父の家の墓は菩提寺の墓地ではなく、祖父が持っている山の一画に墓地を
設けています。
モッケに追われた時に私が逃げ込んだのが、この墓地だったわけです。
祖父の家の祖先を辿っていくと、なんでも平家の落ち武者になるとのことですが、
本当かどうかはわかりません。

ですがこの出来事以来、私は霊感があるという人から高確率で
「あなたに武士の守護霊みたいなものが憑いている」と言われるようになりました。
「守護霊みたいなもの」という表現が、少々ひっかかりますが……
ある人からは「守ってくれているけど、決していいものではない」と言われました。
そして神楽舞ですが、祖父が住んでいた地域は現在、市町村の統合などで地名が
変わり、祭の形態も変わったと聞いています。
私も兄もモッケが出た夏以降の数年間、祖父の家に泊まりに行くことはありませんでした。
神楽舞は今でもやっているそうですが、兄や私が習った「武士が魔物を追い払う舞」は
もうやっていないそうです。
長々と失礼しました。

959: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 13:49:24.60 ID:atHjGaIo0
毛色が違うけど面白い話やね

960: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 16:25:46.94 ID:lNvBjvkxO
これって十分、洒落恐、系ですね。。

961: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 17:36:57.08 ID:56Mpyj960
うん、すごく引きこまれた
しかし「守ってくれているけど、決していいものではない」って…
引っかかるね
そりゃモッケから助けてくれた恩人だし、その後もいろいろ守ってくれているっぽいが
いいものでないってことは、今後とんでもない目に遭ったりしないのだろうか?

962: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 18:14:46.76 ID:s1NpHEfL0
>>949
文章がうまいし面白いね。もっけは妖怪の一本だたらに近い感じかな?
このくらい長文だと途中で読むの飽きちゃうことが多いけど一気に読んじゃった。

963: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 18:48:51.22 ID:jFBUv4220
>>949
興味深くて面白い話をありがとう
長文なのに読みやすかった

「守ってくれているけど、決していいものではない」で思いだしたのが
洒落怖まとめの巣くうものシリーズ
出自がわかってる(?)から、ここまで酷くはないだろうけれど・・・

964: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 19:14:09.59 ID:qm2GGksq0
949です。少しだけ補足させていただきます。
後ろの人が平家の落人だからなのか、八幡宮系の神社に足を踏み入れると高確率で
体調不良になります。
高校の時、修学旅行で京都に行ったのですが、戻ってから高熱が出て大変でした。
「幽霊避け」で友人の部屋に行った後はひどい帯状疱疹に悩まされたのですが、
そちらはただタイミングが悪かっただけかもしれません。

あとモッケですが、鳥山石燕の今昔画図続百鬼に、よく似たものが載っていました。
そちらでは山精と記載されていましたが。
ただ私が目撃したのは腰みの姿ではなく、ぼろぼろの着物をまとっていました。
叔父に聞いてみたところ、モッケを封じた侍も祖父の祖先だそうです。
ただこちらは源平合戦の頃の話ではなく、もう少し時代が新しい伝承とのことでした。

965: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 19:32:44.38 ID:aDm+ARiZ0
>>949

>舞の締めはいつも「剣を持った武士が龍のような妖怪を追い払う」踊りで

>神楽舞は今でもやっているそうですが、兄や私が習った「武士が魔物を追い払う舞」は
>もうやっていないそうです。

これ前途では龍という言葉が入ってるけど、
龍のこと、ではなくて、あくまで龍のような「魔物」でいいのかな?

ちょっと、龍っていうとありがたいイメージがあるから、龍に属するのか、魔物なのか、気になる

966: 949 2012/02/04(土) 20:07:09.78 ID:NGVq4Uxq0
>>965
先程もう一度、叔父に聞いてみました。
数年前に祖父が亡くなったため、今伝承に一番詳しい親族は叔父なので。
八幡宮にお参りしないほうがいいというアドバイスをくれたのも、叔父でした。

舞でモッケ封じを再現するにあたって、障りが出てはいけないということで、
モッケの姿をそのままあらわすのではなく、龍のような形にしたそうです。
今まですっかり忘れていたのですが、そういえば魔物の面は一つ目でした。
額に角がついた面だったので、子供の頃の私はその魔物を「龍」と認識していたようです。

しかし「障りがあるかも」というのなら、何故わざわざ舞を作ったのか…
少し奇妙ですね。

969: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 23:14:33.51 ID:ILfxNDD80
一本だたらかと思ったがそうじゃないのもいるんだな。

970: 本当にあった怖い名無し 2012/02/04(土) 23:53:49.85 ID:s1NpHEfL0
>>949
もっけって物の怪が訛った感じなのかな?

あまりにも面白くて色々妄想してしまった。
・神社の宮司が退治しようとするがもっけが手強く不完全な封じ込めしか出来なかった
・封印が解かれたときのために宮司はある仕掛けを残した
・無念の死を遂げた平家落ち武者を御霊にしたて毎年の神楽舞でお祀りし神格化させる
・もっけ封じが破れたときに御霊が発動するように呪をかける
・バカ兄のおかげでもっけ復活するが呪が発動され無事御霊に退治される
・御霊落ち武者は用済みになったので神楽も行われなくなった
・御霊は元々非業の死を遂げた未成仏霊
・即成仏できるわけもなく居場所もがないので949に憑りついている

なんてね

975: 本当にあった怖い名無し 2012/02/05(日) 09:22:51.07 ID:Ob9akm6h0
たしか洒落怖まとめにモッケに似た一つ目妖怪の話があったな
「邪眼」だったかな

976: 本当にあった怖い名無し 2012/02/05(日) 09:29:05.53 ID:HL613XgR0
>>949は創作じゃないの?おらビックリだ
>>975
邪眼はこわかった

977: 本当にあった怖い名無し 2012/02/05(日) 09:59:35.55 ID:Gcr6f5yz0
949が実話だとすると
モッケの正体は山賊たちの成れの果てだろう
山賊たちが成敗されてその霊が1つにかたまったか、その怨念だと思う
開放されたモッケは武士の子孫にたたる確立が高いだろ
作り話だといいんだけどな

978: 本当にあった怖い名無し 2012/02/05(日) 12:07:45.19 ID:o4bOWzzO0
>>949は久々に読みごたえのある書き込みだった。

>>977 犬夜叉みたいだね。

979: 本当にあった怖い名無し 2012/02/05(日) 12:17:04.62 ID:mwHoXG5s0
>>977
一つ目に一本足だろ?
見るからにタタラ系だと思うんだが、あからさま過ぎるしなぁ。
案外、戦とかで怪我して、故郷にも戻れず山賊に落ちぶれた人たちだったのかもな。

引用元: 「【因縁】家系にまつわるオカルト22代目【遺伝】」より
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1328464169/
9: 本当にあった怖い名無し 2012/02/06(月) 20:06:43.33 ID:sgQB2/Rr0
前スレの>>949 非常に興味深い事例だった
形式化される前の神楽の形態を残していると言う意味で

>しかし「障りがあるかも」というのなら、何故わざわざ舞を作ったのか…
逆だよ「障りがあるから」「舞を作った」んだよ
呪術儀式としての「神楽」の役割は3つ
①「封じる力」を強化する
②モッケの力を削ぐ(勿怪に「封じられたもの」「適わないもの」を言い聞かせる役割)
③封じた武士の魂を繋ぎ止めて力を存続させる

人や里に害を及ぼす程の勿怪なら、神と同格と思っていい
神楽が作られる以前(封じられる前)には、神として祭って契約(一年に一度生贄を捧げるとか)を
結んでいたとしてもおかしくない
それを武士が倒したけど、完全には倒せなかった(それ程強かった)
神や魔も、手負いのままだと怒りから土地が壊されかねない
だから外にでないように封じられた(恐らく、勿怪の棲家に)

そして封じる力を強化する為に「神楽」を作った
副作用として武士の魂はその土地に?ぎ止められてしまうけどね(③)
武士役の舞手が「祖父の一族」だったのは、血縁者を使う事で、
1)神楽の呪術を強化する為
2)何かの時には勿怪の祟りを「祖父の一族=武士」に集約させる為
血縁者と言うのは、それだけで依り代になるから


10: 本当にあった怖い名無し 2012/02/06(月) 20:23:37.58 ID:sgQB2/Rr0
兄と従兄弟達が封印を解いた事で勿怪は開放されてしまった
勿怪は武士を探して祠にたどり着いたけど、
幸いにして>>949はもう一つの依り代(墓石)に行き着いた
それで、③の武士の魂が開放されて、勿怪を倒したんだろう
長い間「神楽」で祭られていたおかげ(?)で、武士も神と同等の力を得ていたから

怪異の元凶であるモッケ(勿怪)がいなくなった以上、
呪術神楽の形態は変えないといけない
続けちゃうと消滅したモッケが、「封じられた存在」として復活してしまうから
神楽が変わったのは、そういう意味

>>949は一連の呪術的事件を通して「荒神として封じ祭られた武士」の依り代になった
勿怪退治に一役買ったおかげで、武士は「荒神」としての役割から開放されたわけだから、
感謝も込めて>>949を守護してくれてるんだろう
この守護が一代かぎりになるか続くのかは判らないけど
ただ、魂を清められずに神(対勿怪用最終兵器の祟り神)とされた人だから、
「決していいものではない」と言うのは正しい

祭り上げられた元人間ってのは、死ぬときに負った傷や怒りも治されて浄化されるものなんだよ
浄化されることで祟り神としての力を失って、現人神となる
対勿怪用最終兵器としては、浄化されたら使い物にならないから
何百年か傷や怒りも其のままだったんだろう


11: 本当にあった怖い名無し 2012/02/06(月) 20:53:08.13 ID:sgQB2/Rr0
元平家の落人の末裔というより、>>949の後ろの人(勿怪封じの侍)の影響の方が強いんだろう
傷も癒されずに血を流し続けている荒神さまから見れば、
傷を治されてきちんと祭られた神(八幡神)というのは
羨ましくて妬ましくて怒りが沸いて仕方がないだろうから
八幡宮の主神の八幡神は奈良時代に応神天皇とされて、大和朝廷の守護神となった
(源氏が信仰して武家の守護神とされたのはずっと後。
 元々は宇佐氏の氏神で、祭られていたのは宗像三女神。
 八幡神は玄界灘を神格化したものとされていた)

12: 本当にあった怖い名無し 2012/02/06(月) 21:11:01.41 ID:GFZqIklG0
>>9-11
すごい、オカルト界のホームズですね。推理おもしろいです
簡単に言えば毒を持って毒を制していたんでしょうか

13: 本当にあった怖い名無し 2012/02/06(月) 22:15:31.47 ID:sgQB2/Rr0
>>12
日本の昔からの術のかけ方の一つだよ御霊信仰とかと同じ方法
毒をもって毒を制するという考え方であってる

日本の有名どころの怨霊はこの方法で殆ど鎮めれてきた
日本三大怨霊(菅原道真・平将門・崇徳院)の内、
菅原道真は鎮めれて、平将門もほぼ鎮められてる
崇徳院は今も現役(日本最凶の怨霊ともいわれる。呪いの対象は天皇家)

怨霊としては早良親王も有名(桓武天皇が祟り避けの為に遷都した)
対象が桓武天皇の周辺だったのと徹底的な鎮静策のおかげで何とか鎮められた

 


15: 本当にあった怖い名無し 2012/02/07(火) 07:57:42.30 ID:ioq8b0TYO
怪をサムライの武力で倒すのは無理

16: 本当にあった怖い名無し 2012/02/07(火) 08:52:31.33 ID:1+ScgFQ8O
どんなのでも神様って祀られたら神様だからなぁ~

17: 本当にあった怖い名無し 2012/02/07(火) 10:19:02.16 ID:mxR1Nvue0
>>15
酒呑童子を倒したのは侍たちじゃなかった?もちろん陰陽師とか力貸しただろうけど

毒をもって毒を…は解かるんだけど、菅原道真とかの怨霊を神に奉って沈める仕組みがよく解からない

道真「うおー全部とりころすー!」
「おめでとう!あなたはこのたび、神認定されました!」
道真「え…?ええ?」
「ほら!こんなに立派な神社も作りましたよ!しかもたくさん!」
道真「う、うむ…」
「皆があなたを学問の神として敬い奉ります!さあ、祟っているヒマはないですよ!お仕事してくださいカ・ミ・サ・マ」
道真「そ、そこまでいうなら…仕方ないなァ~」

要は、おだててその気にさせたんだろうか

18: 本当にあった怖い名無し 2012/02/07(火) 13:54:17.72 ID:zRTwVVVp0
>>17
そういう人間臭い神様好きだわ

19: 本当にあった怖い名無し 2012/02/07(火) 15:52:09.45 ID:FSw2UiPu0
>>17
怨霊信仰って、基本的にはそう言うことだと思うよ。
位を授けて神社を作ってお祭りして貢物を供えて、敬い奉ること。
元は人間なんだから、敬って説得すれば分かってくれるハズだと。

毒をもって毒を制すのは、八坂神社とか津島神社などの牛頭天王を御祭りした
神社とかだよね。
疫病を食べてくれる神様なんだけど、疫病がなくなると人間を食べだすので
夏前にお迎えして、秋にお祭りして帰っていただくというのをやっていたと思う。

21: 本当にあった怖い名無し 2012/02/07(火) 23:56:31.75 ID:RCBe1A190
道真の場合は、色々とやってる
・無罪の確認(政敵に貶められただけで、道真は悪くない。と天皇自ら認めた)
・地位の復帰と栄進(剥奪された官位と領地を戻して、元以上の地位を遺贈)
・子供や一族の復権(全員宮中に呼び戻し、それなりの地位につけた
・政敵の引退と追放(度重なる落雷で命を落とした政敵一族の地位を下げたり、
          生き残った政敵もビビッて引退してる)
・神として祭り、鎮魂祭を大々的に行う(朝廷の公式行事として行った)

それでも、3年ぐらいは道真の祟りは続いたと記録にある

23: 本当にあった怖い名無し 2012/02/08(水) 01:49:26.75 ID:I7JwNCei0
基本的に道真さんが神様になった経緯は、それだけ罪悪感を抱いていた人が多かったって事だと思うな。
罪悪感というか、怨まれるに足ることをしてしまったという自覚を持っていたんじゃないかな。
神格化は、そういう生きてる人たちの心労を解消するのに役立ったのだと思う。
これだけのことをしたのだから、許してもらえるはずだ、っていう安心感が欲しかったんだろうね。

31: 本当にあった怖い名無し 2012/02/10(金) 21:18:58.10 ID:H1093JF8O
>>17
ふいた!おもろいわぁ

126: 本当にあった怖い名無し 2012/02/22(水) 02:30:46.28 ID:E/6EGkiOP
>>11
もっけ退治の話、すごく面白かった!
前スレ949さんが八幡宮に行くと体調を崩す事に関してちょっと自分も考察してみたんだけど、
宗像三女神も応神天皇・神功皇后も、海にまつわる神様、つまり海の民に崇拝されていた神様だよね。
対してもっけは山の神。一つ目である事からしても、山の民と何らかの関わりを持っていた可能性がある。

949さんの先祖の武士がもっけを倒し、神として祀られるようになった事で、
荒神、つまり、山の神(=国津神)としての性格や属性を有するようになってしまったのかもしれない。
山の墓地に葬られずっと山の気を浴びてきたわけだし、国津神としての性質を
強く持つようになってしまったがため、天津神である八幡神とは相性が悪くなってしまった、と。

大国主尊や健御名方神など、国津神系の神社ならば後ろの武士とも相性が良くて、
参拝しても大丈夫なんじゃないかな?と感じました。
平家方の武士でも、八幡神をお祭りしてた人がいたと昔どこかで聞いたか読んだかした事があるので、
高い神格を持つ英雄神である八幡神に嫉妬する…というのはちょっと考えいくいかとも思う。
(女みたいに女々しく嫉妬したり恨んだりするのは、武士としては恥ずかしい、みっともない事だと感じるんじゃないかな)

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1: なごみたい名無しさん 2017/11/17 14:07
勉強になりました。

2: なごみたい名無しさん 2017/12/21 17:58
こういうの大好き
ネタでも創作でも構わない、面白い
コミカライズしてほしい

3: なごみたい名無しさん 2017/12/29 17:28
コミカライズ・・・
形ないものに形を与えるのはまずいのではないかと
そうでなくとも人の思念と合わさって、珍妙なものを生み出すというに

4: なごみたい名無しさん 2024/03/04 00:43
描かせるとしたら永久保貴一しかないな