引用元: 「後味の悪い話 その100」より
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1233731058/
500: 本当にあった怖い名無し 2009/02/17(火) 01:27:23 ID:iWoqTiPs0
なんの意味があるのかよく分からんが、以前見た夢の話。

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私は、痩せギスで髪がボサボサの、トレーナーを着た中年女と炬燵にあたっていた。
夢の中の私はその女と知り合いのようだったが、実際には知人にそういう女はいない。
彼女は、誰かから預った赤ん坊を面倒くさそうに投げやりにあやしていた。
両親は、子供を他人に任せてどっかへ出掛けてしまってる。私はいつの間にか寝入っていた。

目が覚めると(夢の中で)、目の前の顔のそばに赤ん坊が寝ていた。
あれっと思って起き上がったら、炬燵の角を挟んだ斜め横で女も眠っていて、
どうやら寝返りうってた赤ん坊がひとりで私の側まで転がってきてたらしい。
布団の揺れで、目を覚ましかけた赤ん坊が「う…ん」と唸って眉間に皺を寄せる。
まずい、ぐずりだす、と思った私は、とっさに抱き上げてあやした。

なぜか赤ん坊は裸だった。しかも、腕といわず、胴といわず、頭といわず、
全身が乾燥し、カサカサと白粉がふいたようなかさぶたで覆われた浅黒い肌で、
髪の毛も擦きりれてほとんど抜けていた。皮膚病か何かっぽい。
顔つきは、日本人にしては異様に目鼻立ちが“濃い”感じで、ぱっと見
ファービーとかいうドロンとした目つきのぬいぐるみを連想させる風貌だった。
可愛くない。はっきり言って、可愛くない。妖怪子泣き爺か油舐め小僧かといった風情で、
触ったら祟られるんじゃないかとさえ思えてくる気色悪いガキだ。
(ああ、これじゃあ、しょうがないか…。)
損をしているな、と思いながら、私は微かに同情した。
もうちょっと赤ん坊らしい可愛らしさがあれば、まだしも両親やあの女は
ここまで邪険に扱わなかったかも知れないものを、と。

501: 本当にあった怖い名無し 2009/02/17(火) 01:28:23 ID:iWoqTiPs0
その時、ふと見ると、眠っているかと思っていた赤ん坊が目を七分ほど開いて
こちらを見つめているのに気付いた。ギョロリとした大きな黒目と同一線上に視線が合う。
「今度はどこにボクを隠すの…?」
不意に赤ん坊が訊ねた。可愛くない、と思っていた後ろめたさもあって、私は一瞬ギクリとなった。
いや、“訊ねた”というのは正確ではない。声ではなく、直接 耳の中へ
語りかけてくるような響きだった。まだ言葉を喋れるような月齢の子供ではない。思いがけず
抱かれているのが他人の私の胸だと知って、バツが悪そうに、おずおずと遠慮がちな声だった。

「あんたはちゃんとした夫婦の間に生まれた子なんじゃから、堂々としとりゃええんよ。」
一瞬どう答えるべきか迷った後、私生児に悪びれろという訳ではないけれど、と思いつつ、私は言った。
内心少し芝居がかったクサすぎる台詞かとも思ったけれど、後ろめたさの裏返しもあって、
この子を安心させるために、意識して私は敢えて芝居じみるギリギリくらいきっぱりした口調で言い切った。
「そうなんだ…」
私の返事を聞くと、今までおどおどしていた赤ん坊の口元が「なぁ~んだ」というようにほわっと緩み、
気持ちよさそうに目を閉じて、再び寝息を立て始めた。
一瞬、カサついた肌に、眠りに落ちる乳児特有の湿気を帯びた体熱がふっと放出されたように感じた。
(あっ、かわいい。)
その時初めて、私は心からそう思った。

いずれこの子の両親が帰ってくるだろう。
そうすればこの子は、また自分が生きるべき世界へ戻って行くだろう 。
静かになった部屋では、時折中年女の鼾が響くだけだ。せめて、このひとときが
この子にとって安らかなものでありますようにと、私は願わずにはいられなかった。

502: 本当にあった怖い名無し 2009/02/17(火) 01:28:47 ID:iWoqTiPs0

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それぞれの台詞にどういう意味があるのか、一体どういうシチュエーションだったのか
サッパリ分からないが(夢の中の私は、なんかちゃんと状況を把握してたっぽい)、
赤ん坊の台詞でまさに図星を突かれたって感じでドキィッと焦った冷や汗や
嘘をつくような後ろめたい気持ちで無責任に安心させる言葉を掛けた時の罪悪感や、
そういった感情だけは夢から覚めた後でもものすごくリアルに残っていて、
変な汗かきながら心臓がバクバクしていた。
わけも分からないのに、なんかひたすら後味の悪い感覚だけは付きまとう夢だった。

503: 本当にあった怖い名無し 2009/02/17(火) 01:46:19 ID:jboQEAxR0
夢の話をされても・・・

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